暮らし・引っ越し
大人になってから実家に戻る?貯金できる安心と、手放す自由
一人暮らしをやめて実家に戻り、家賃を浮かせて立て直すべきか、それとも自分の部屋を持ち続けるべきか。
家賃がなくなるだけで、手取りのかなりの部分を貯金や奨学金の返済に回せるのが実家暮らしの強みです。失業や離婚のあと、次の住まいを焦って決めずに済むのも助けになります。一方で、親の生活リズムに合わせる窮屈さや、戻ったまま出るきっかけを失う心配もあります。親が公営住宅に住んでいれば同居に許可が要り、住民票の世帯の分け方で保険料が変わることもあるので、気持ちとお金と手続きの三つで考えてみましょう。
手短に言うと
貯金を作る、奨学金を早く返す、失業や離婚から立て直すといった目的と、いつまでに出るかの目安がはっきりしているなら、実家に戻るのは心強い選択です。家に入れるお金と家事の分担を最初に決め、浮いた家賃分を自動で積み立てておけば、効果は目に見えて出てきます。反対に、出る時期を決めないまま戻ると、居心地のよさや親の介護で何年も動けなくなりがちです。親が公営住宅なら同居の許可、それに住民票の世帯の扱いも、引っ越す前に窓口で確かめておきましょう。
テンプレートの天秤
甲乙つけがたい
両者はほぼ拮抗しています。大きな項目をさらに細かく分解してみましょう。
家賃がかからず、浮いたお金を貯金や奨学金の返済に回せる
「しばらくだけ」のつもりが、出るきっかけを失って何年も過ぎてしまう
判断のしくみ
各項目は、あなたがつけた重みで計算されます。サブの論点は親を最大 50% まで強めたり弱めたりできますが、あなた自身の評価が常に主役です。
下の論点をタップしてオフにすると、天秤が動くのが見えます。サブの論点は、その親の重みを変化させます。
メリット
デメリット
論点と重みをあなたの状況に合わせて調整すると、判断がリアルタイムで再計算されます。
決める前のチェック
- 戻る目的(貯めたい金額、返済、転職など)と、家を出る時期の目安を書き出して親と共有する
- 家に入れる金額と、そこに食費や光熱費、通信費が含まれるかを決め、毎月の振込日を決めておく
- 一人暮らしで払っていた家賃と同じ額を、給料日に自動で積立口座へ移す設定をする
- 親が公営住宅に住んでいるなら、引っ越す前に管理窓口で同居の許可条件を確認する
- 住民票を同じ世帯にするか別世帯にするかで国保や介護保険料がどう変わるか、市区町村に確認する
- 実家から通える職場と通勤時間を調べ、車が必要なら維持費も含めて計算する
- 半年ごとに貯金の進み具合と家を出る時期を見直す日を、カレンダーに入れておく
よくある質問
- 実家に戻ったら、家にいくら入れるのが普通ですか?
- 決まった相場はなく、家ごとにかなり違います。目安にしやすいのは、自分が加わることで増える食費や光熱費、日用品の実費に、親の家計の事情を少し上乗せする考え方です。金額だけでなく、そこに食事代が含まれるのか、自分の携帯代やネット代は別なのかまで決めておくと、あとで揉めにくくなります。毎月決まった日に振り込む形にすれば、言い出しにくさもなくなります。
- 実家に戻ると、親の扶養に入れますか?
- 扶養には税金と健康保険の二つがあります。税金のほうは、子どもの合計所得が58万円以下(令和8年分は62万円以下)なら、親が扶養控除を受けられます。健康保険は親が会社の保険に入っている場合の話で、同居なら年収130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満)で、かつ親の年収の半分未満であることが条件です。親が国民健康保険や後期高齢者医療制度に入っているなら扶養の仕組み自体がなく、自分で加入することになります。
- 親が都営住宅に住んでいます。戻って一緒に住んでもいいですか?
- 都営住宅では、家族であっても無断で同居することはできません。窓口センターに住宅同居申請書を出して東京都の許可を受ける必要があり、入居から1年以上たっていること、同居後の広さが1人あたり2.4畳以上あることなどの条件があります。公営住宅の家賃は世帯の収入をもとに決まるので、収入のある子どもが加わると家賃が変わる場合もあります。他の自治体の公営住宅でも同居は承認制なので、引っ越す前に管理窓口へ相談しましょう。
- 住民票は親と同じ世帯にしたほうがいいですか?
- 同じ家に住んでいても、生計が別なら住民票上は別の世帯として届け出られる場合があります。どちらにするかで、国民健康保険の保険料の計算や、親の介護保険料の段階が変わることがあります。たとえば東京都文京区では、本人が住民税非課税でも同じ世帯に課税されている人がいると、介護保険料の段階が一つ上がる仕組みです。損得だけで決めるものではないので、実際の暮らし方を伝えたうえで市区町村の窓口に確認しておきましょう。
一人暮らしをやめて実家に戻り、家賃を浮かせて立て直すべきか、それとも自分の部屋を持ち続けるべきか。
自分のものにする