キャリア
転職先の内定、このまま承諾していい?
届いた内定を承諾するか、条件を確かめて交渉するか、それとも辞退するか。
内定の連絡は嬉しいものですが、承諾書を出す前に見ておきたい点はいくつもあります。額面の年収だけでなく、労働条件通知書にある勤務地や業務の変更の範囲、固定残業代、退職金や企業型DCの扱い、試用期間。今の会社を辞めるまでの段取りも含めて、承諾するかどうかを比べてみましょう。
手短に言うと
年収を総額で比べても上回り、労働条件通知書の勤務地や業務の変更の範囲、固定残業代、試用期間にも納得できるなら、承諾してよいタイミングです。迷いの正体がはっきりしないときは、承諾前に現場の社員と話す機会や、回答期限の延長をお願いしてみてください。反対に、今の不満が転職先でも解消されないと分かったなら、条件交渉か辞退を考えましょう。承諾書を出したあとでも辞退は法的にはできますが、相手の負担は大きく、決めるなら承諾前です。
テンプレートの天秤
甲乙つけがたい
両者はほぼ拮抗しています。大きな項目をさらに細かく分解してみましょう。
52%
賛成
48%
反対
最も強いメリット
今の会社では回ってこない役割や経験を、入社後すぐに任される
最大のリスク
就業場所が「会社の定める場所」とだけあり、全国転勤の可能性が残る
判断のしくみ
各項目は、あなたがつけた重みで計算されます。サブの論点は親を最大 50% まで強めたり弱めたりできますが、あなた自身の評価が常に主役です。
下の論点をタップしてオフにすると、天秤が動くのが見えます。サブの論点は、その親の重みを変化させます。
メリット
デメリット
自分のものにする
論点と重みをあなたの状況に合わせて調整すると、判断がリアルタイムで再計算されます。
決める前のチェック
- 労働条件通知書を書面かメールで受け取り、就業場所と業務の「変更の範囲」を確認する
- 固定残業代があれば、何時間分でいくらか、超えた分が別に支払われるかを確かめる
- 今の年収を賞与と手当込みの総額で出し、提示額と同じ物差しで比べる
- 退職金制度、企業型DC、住宅手当など、額面に出てこない待遇を人事に確認する
- 今の会社の就業規則で退職の申し出期限を調べ、残りの有給休暇とあわせて入社日を逆算する
- 回答期限までに決めきれないときは、理由を添えて延長を相談する
- 試用期間の長さと、その間の給与や社会保険の扱いを聞いておく
よくある質問
- 内定承諾書を出したあとでも、辞退はできますか?
- できます。内定は、入社日を始期とし、一定の事由があれば会社が解約できる労働契約がすでに成立した状態と考えられることが多く、働く側からは民法627条により、申し入れから2週間で契約を終えられます。ただ、承諾後の辞退は会社に採用のやり直しを強いることになり、信義に反するような断り方をすると損害賠償を求められる余地もあります。迷いが残るうちは承諾を急がず、辞退を決めたらできるだけ早く電話で伝えるのが筋です。
- 承諾する前に、年収や入社日を交渉しても大丈夫ですか?
- 内定から承諾までは、条件を話し合える数少ないタイミングです。現在の年収や賞与の実績など根拠を添えて丁寧に相談すれば、問題になることはまずありません。会社が内定を取り消すには、客観的に合理的で社会通念上相当と認められる理由が必要とされています。転職エージェント経由なら、交渉は担当者に任せられます。求職者から手数料を取ることは職業安定法で原則禁止されていて、紹介の報酬は採用した企業が払う仕組みです。
- 労働条件通知書では、どこを確認すればいいですか?
- 2024年4月から、就業場所と業務の内容について、雇い入れ直後のものに加えて「変更の範囲」も明示することが義務になりました。転勤の可能性や、職種が変わる余地はここから読み取れます。ほかに、固定残業代が含まれているなら何時間分でいくらか、超えた分が別に払われるか、試用期間の長さとその間の給与、賞与の決まり方、退職金制度の有無も見ておきたいところです。
- 試用期間中に合わないと感じたら、すぐ辞められますか?
- 試用期間中も労働契約は成立しているので、辞めるときのルールは通常と同じで、申し入れから2週間で退職できます。会社の側も自由に解雇できるわけではなく、試用期間中でも14日を超えて働いた人を解雇するには、原則として30日前の予告か、30日分以上の平均賃金の支払いが必要です。とはいえ数か月での退職は職歴に残るので、承諾前の見極めに時間をかけたほうが結局は楽です。
- 在職中に内定が出たら、退職日と入社日はどう決めればいいですか?
- 法律上は申し入れから2週間で辞められますが、就業規則で1か月前の申し出を求める会社も多く、引き継ぎと有給消化を考えると、承諾から入社まで1〜2か月みておくと無理がありません。入社日は内定先と相談して決められます。企業型確定拠出年金に入っている人は、退職後6か月以内に移換の手続きをしないと資産が自動移換され、運用が止まり手数料もかかるので、移し先も早めに決めておきましょう。
届いた内定を承諾するか、条件を確かめて交渉するか、それとも辞退するか。
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