家族

子どもを持つか迷っている夫婦へ。いま日本で産むなら、お金と制度はどうなる?

私たちは子どもを持つべきか。持つとしたら、いつがいいのか。

子どもが欲しいかどうか、正直まだ決めきれない。そんな夫婦は珍しくありません。2024年に児童手当は所得制限なしで高校生年代まで広がり、2025年には夫婦そろって育休を取れば最大28日間は手取りがほぼ減らない給付も始まりました。2026年には出産費用を保険でまかなう法律も成立しています。制度で支えられる部分と、仕事や住まい、ふたりの気持ちのように制度では埋まらない部分を分けて考えてみませんか。

手短に言うと

ふたりとも心から子どもを望んでいて、どちらか一方に負担が集中しない暮らし方が思い描けるなら、迷う時間を長くしすぎないほうがよさそうです。日本では出産育児一時金や児童手当、夫婦で取る育休への給付など、お金の支えはここ数年でかなり厚くなりました。それでも、保育園に入れるか、仕事のペースをどちらがどれだけ落とすか、今の家で育てられるかは家庭ごとに違います。制度で埋まる部分と埋まらない部分を分け、具体的な金額と時間で話し合ってみてください。

テンプレートの天秤

甲乙つけがたい

両者はほぼ拮抗しています。大きな項目をさらに細かく分解してみましょう。

52%
賛成
48%
反対
最も強いメリット

子どもと過ごす毎日が、ふたりの人生にほかでは得られない手ごたえを加えてくれる

最大のリスク

親になりたい気持ちが、ふたりで同じ強さだとは限らない

判断のしくみ

各項目は、あなたがつけた重みで計算されます。サブの論点は親を最大 50% まで強めたり弱めたりできますが、あなた自身の評価が常に主役です。

下の論点をタップしてオフにすると、天秤が動くのが見えます。サブの論点は、その親の重みを変化させます。

メリット

デメリット

自分のものにする

論点と重みをあなたの状況に合わせて調整すると、判断がリアルタイムで再計算されます。

決める前のチェック

  • 加入している健康保険で、出産育児一時金の直接支払制度が使えるか、出産手当金の対象になるかを確認する
  • 夫が子の出生後8週間以内に14日以上の育休を取れるか、職場の制度と繁忙期をあわせて確かめる
  • 住んでいる市区町村の保育園の空き状況と、4月入園の申し込み時期を調べておく
  • 近くの分娩施設の費用を比べ、無痛分娩や個室を選んだときの追加料金も聞いておく
  • 子どもを考え始めた段階で、夫婦そろってブライダルチェックや不妊検査を受けておく
  • 今の間取りと通勤時間で、保育園の送り迎えを含めた1日が回るかを書き出してみる
  • 児童手当を使わずに貯めた場合の総額と、大学までの教育費の目安を並べてみる

よくある質問

出産にはいくらかかり、自己負担はどのくらいですか?
正常分娩は今のところ保険がきかず、費用は地域や施設によってかなり違います。厚生労働省の調査では、2022年度の正常分娩の全国平均は室料差額などを除いて約48万円で、東京都は60万円を超えています。健康保険からは出産育児一時金として原則50万円が出るので、地方の公的病院なら持ち出しが少なく済むこともあります。一方、都市部で個室や無痛分娩を選べば、数十万円の自己負担は覚悟しておきたいところです。帝王切開などの異常分娩は保険診療になり、窓口負担は原則3割です。
出産費用が保険適用になって無料になると聞きました。いつからですか?
2026年5月に健康保険法などの改正法が成立し、正常分娩に全国一律の単価を決めて、その費用を公的医療保険で全額まかなう仕組みがつくられることになりました。報道では2028年6月ごろまでに始まり、準備の整った医療機関から順に移っていくとされています。単価の金額や、すべての妊婦に配られる現金給付の額はこれから決まります。お祝い膳のようなサービスは対象外で、帝王切開は引き続き3割負担です。それまでの出産は、今の出産育児一時金50万円で支払う形になります。
育休を取ると、収入はどのくらい減りますか?
雇用保険に入っている会社員なら、育休を始めてから180日までは休業前賃金の67%、それ以降は50%の育児休業給付金が出ます。2025年4月からは、子の出生後の決まった期間に夫婦がそれぞれ14日以上の育休を取ると、最大28日間13%が上乗せされる出生後休業支援給付金も始まり、合わせて80%になりました。給付は非課税で、育休中は社会保険料も免除されるので、この期間の手取りは休業前とほぼ変わりません。母親には、産前42日と産後56日の産休中に健康保険から出産手当金も出ます。自営業やフリーランスには、こうした給付が原則ない点に注意してください。
不妊治療は、保険でどこまで受けられますか?
2022年4月から、体外受精や顕微授精も公的医療保険の対象になり、窓口負担は原則3割になりました。条件は、治療を始める時点で女性が43歳未満であることです。回数にも上限があり、初めて治療を始めたときに40歳未満なら子ども1人につき通算6回、40歳以上43歳未満なら3回までです。高額療養費制度で、ひと月の負担にも上限があります。いつか子どもをと考えているなら、まず夫婦で一度検査を受けておくと、あとで選べる道が残ります。
子どもが生まれたら、保育園には入れますか?
待機児童は全国的にかなり減りましたが、入りやすさは住む地域や希望する園によって今も違います。認可保育園は4月入園が中心で、申し込みは前年のうちに始まるため、妊娠中から自治体の情報を集めておくと慌てずに済みます。0〜2歳の保育料は住民税をもとに市区町村が決め、3歳からは無償です。東京都のように、2025年9月から0〜2歳の第1子の保育料も無料にした地域もあります。2026年4月からは、親が働いていなくても0歳6か月から3歳未満の子を月10時間まで預けられる、こども誰でも通園制度が全国で始まりました。

私たちは子どもを持つべきか。持つとしたら、いつがいいのか。

自分のものにする