旅

日本の仕事を持ったまま海外を転々と。デジタルノマドは現実的?

日本の会社やクライアントの仕事を続けながら、海外の街を移り住んで暮らすか。それとも日本に住んだまま働き続けるか。

「パソコン1台あれば、どこでも働ける」のは本当です。ただ、日本の収入を保ったまま海外を移動して暮らすなら、会社の就業規則、税金の居住地、NISA口座、保険、滞在先のビザまで、片づける宿題は少なくありません。円安で海外の生活費も以前ほど安くはなくなりました。憧れだけで部屋を解約する前に、自分の働き方で本当に回るかを確かめておきましょう。

手短に言うと

日本の仕事を海外からでも続けてよいと書面で確かめられ、生活費の半年分ほどの蓄えがあるなら、試してみる価値はあります。時差の小さい東南アジアから始め、住民票を残したまま数か月ずつ滞在するのか、抜いて非居住者になるのかを最初に決めておくと、税金や保険、NISAの扱いで迷いにくくなります。勤め先が国内勤務しか認めていない人や、収入を一つの取引先に頼っている人は、国内のワーケーションや1か月ほどの海外滞在で、仕事が本当に回るかを確かめてからでも遅くありません。

テンプレートの天秤

ややノー

デメリットがやや優勢ですが、大差ではありません。

38%
賛成
62%
反対
最も強いメリット

通勤も満員電車もなく、季節や仕事の波に合わせて住む街を変えられる

最大のリスク

日本の居住者かどうかは住民票ではなく生活の本拠で決まり、滞在国でも課税されうる

判断のしくみ

各項目は、あなたがつけた重みで計算されます。サブの論点は親を最大 50% まで強めたり弱めたりできますが、あなた自身の評価が常に主役です。

下の論点をタップしてオフにすると、天秤が動くのが見えます。サブの論点は、その親の重みを変化させます。

メリット

デメリット

自分のものにする

論点と重みをあなたの状況に合わせて調整すると、判断がリアルタイムで再計算されます。

決める前のチェック

  • 勤め先なら就業規則と人事に、取引先なら契約書で、海外から働いてよいかと勤務時間の条件を確認する
  • 住民票を残すか、市区町村に海外転出届を出すかを決め、税金の居住地について税務署か税理士に相談する
  • NISAや証券口座を使っているなら、出国前の届出と口座を続けられる条件を金融機関に問い合わせる
  • 最初の滞在国のビザ条件(滞在日数、資金証明、働ける範囲)を大使館のサイトで確かめる
  • 長期の移動に対応した海外旅行保険を選び、カード付帯の保険の期間だけに頼らない
  • 銀行や証券のSMS認証に使う日本の電話番号を、安い料金プランで残しておく
  • 3か月以上住む国では在外公館に在留届を出し、短い滞在ならたびレジに登録する

よくある質問

日本の会社に勤めたまま、海外からリモートで働けますか?
法律で一律に禁じられているわけではありませんが、会社の許可がなければ難しいのが現実です。社員が海外に住むと、会社は滞在国での税金や社会保険、労災の扱い、情報セキュリティまで考えなければならず、就業規則で勤務地を国内に限っている会社は珍しくありません。黙って海外から働けば、発覚したときに懲戒の対象になりかねません。まず人事に制度があるかを聞き、認められたら滞在国と期間、勤務時間の扱いを書面で残しておきましょう。
住民票を残したまま海外を回っていれば、日本の税金はそのままですか?
所得税で日本の居住者にあたるかどうかは、住民票ではなく「生活の本拠」がどこにあるかを客観的な事実で判断します。住民票を残していても、日本に家も家族もなく1年の大半を海外で過ごしていれば、非居住者とされる可能性があります。反対に、滞在先の国が一定の日数を超えた人を自国の居住者として課税することもあり、両方の国から税金を求められるおそれもあります。長く海外に出るなら、出発前に税務署か国際税務に詳しい税理士に相談しておくと安心です。
海外に移り住むと、NISA口座はどうなりますか?
NISAは日本の居住者向けの制度なので、出国して非居住者になる場合は、出国前に金融機関へ届け出る必要があります。海外転勤のようなやむを得ない理由なら、継続適用の届出をすれば最長で5年後の年末まで残高を非課税のまま持ち続けられます。一方、自分の意思で海外へ移住する場合は、口座を廃止するのが原則です。積み立てを続けたい人は、住民票を残すか抜くかを決める段階で、利用中の証券会社に条件を確認しておきましょう。
観光で入国したまま、日本の仕事をしてもいいのですか?
観光での滞在中に外国の仕事をすることをどこまで認めるかは国ごとに違い、はっきり定めていない国も少なくありません。長く滞在するなら、リモートワーカー向けのビザがある国を選ぶほうが安全です。たとえばタイのDTVは有効期間が5年で、1回の入国につき最長180日まで滞在でき、50万バーツ以上の資金を示す必要があります。そのかわり、タイの会社で働くことやタイの顧客の仕事を受けることはできません。条件は改定されることがあるので、申請前に大使館の最新情報を確認してください。

日本の会社やクライアントの仕事を続けながら、海外の街を移り住んで暮らすか。それとも日本に住んだまま働き続けるか。

自分のものにする